メダカの受精の分子機構の解明
 メダカは1930年代から受精の研究に用いられてきました。受精直後に起こる受精波が最初に見つかった のも、受精波がカルシウムウェーブであることが最初に明らかにされたのも、メダカです。
 哺乳類では、精子に含まれる精子ファクター(PLC zeta)が受精卵にカルシウムウェーブを誘起すると考えられています。 我々はメダカの PLC zeta をクローニングし、メダカでも PLC zeta が精子ファクターとして受精時に機能しているかどうか、 明らかにしようとしています。また、メダカの近縁種、他の魚種の PLC zeta を系統的に調べ、PLC zeta による卵活性化機構 が進化的にどのような経緯をもって生じたのか、明らかにしたいと考えています。