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東京大学大学院新領域創成科学研究科では東京大学柏キャンパスの新領域生命棟北側にメダカ等の水棲動物を飼育する屋外飼育場を運用しています。

  研究成果

印旛沼, 印刷中 (2020)

尾田正二
メダカの歴史をDNAで調べる

印旛沼地域(千葉県四街道市)の野生メダカのDNA鑑定をして、関東地方の野生メダカの複雑な生い立ちを調べました。

安全と健康, 2020年9月号 (2020)

尾田正二
職場に活かすガクモン 生命科学 第3回 〜女王バチは女王様ではなかった〜

生き物は生態系のパーツであり、生態系のパーツとして初めて意味が生まれることを屋外飼育場のメダカに教わりました。

安全と健康, 2020年8月号 (2020)

尾田正二
職場に活かすガクモン 生命科学 第2回 〜超音波洗浄機で塩サバを洗いました〜

健康になる方法を屋外飼育場のメダカに教わりました。

安全と健康, 2020年7月号 (2020)

尾田正二
職場に活かすガクモン 生命科学 第1回 〜メダカを宇宙に連れて行こうとしたら〜

動物の健康を屋外飼育場のメダカに教わりました。

G3. 9:217-228. (2019)

Katsumura T, Oda S, Mitani H, Oota H.
Medaka Population Genome Structure and Demographic History Described via Genotyping-by-Sequencing.

屋外飼育上で維持している全系統のゲノムを解析し、今はハイブリッド集団が分布する丹後但馬地域が北日本集団メダカの出自であることをつき止めました。

地域自然史と保全, 38(1): 41-50. (2016)

山下佳那、勝村啓史, 尾田正二,今井正, 吉浦康寿, 太田博樹
ミトコンドリアDNA解析から推定する香川県メダカの集団史

香川県と岡山県を結ぶかつての分水嶺を境にして香川県の野生メダカが東西に分かれて遺伝的に分化してきたことを解明しました。

PLoS One, 12(1): e0170006. (2016)

Igarashi K, Kobayashi J, Katsumura T, Urushihara Y, Hida K, Watanabe-Asaka T, Oota H, Oda S, Mitani H.
An Approach to Elucidate NBS1 Function in DNA Repair Using Frequent Nonsynonymous Polymorphism in Wild Medaka (Oryzias latipes) Populations.

メダカの種内SNP変異を利用してDNA修復遺伝子NBS1の新しい機能を発見しました。

魚病研究, 51(1): 8-14. (2016)

西槇俊之, 勝村啓史, 尾田正二, 小賀厚徳, 小川元之, 太田博樹
野生メダカに見出された嚢胞に関する病理組織学的所見

野生メダカの全身組織切片を作製して、多発性嚢胞症のメダカをみつけました。

環境毒性学会誌, 19(1): 9-17. (2016)

尾田正二
新種としてのキタノメダカへの異論

北日本集団メダカを新種キタノメダカとすることに反論しました。

BMC Developmental Biology, 14, 12 (2014)

Regular heartbeat rhythm at the heartbeatinitiation stage is essential for normalcardiogenesis at low temperature.
Tomomi Watanabe-Asaka, Yoshio Sekiya, Hironori Wada, Takako Yasuda, Ikuya Okubo, Shoji Oda and Hiroshi Mitani

高緯度地域に住むメダカの胚は水温が低くても心拍が乱れず、低温適応していることを解明しました。

Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences, 281: 20142259. (2014)

Natural allelic variations of xenobiotic metabolizing enzymes affect sexual dimorphism in Oryzias latipes.
Katsumura T, Oda S, Nakagome S, Hanihara T, Kataoka H, Mitani H, Kawamura S, Oota H.

チトクロムP450遺伝子の活性が活性が弱い方が環境適応的であるけれど、活性が強いとオスの尻ビレが立派になって性的に魅力的となり、 双方の効果がトレードオフしてチトクロムP450遺伝子の種内多様性が維持されていることを明らかにしました。

Anthropological Science, 120, 81-89. (2012)

A population genetic study on the relationship between medaka fish and wet-rice-cultivation spreads over the Japanese archipelago
Katsumura T., Oda S., Tsukamoto K., Sekiya Y., Yamashita T., Aso M, Hata M., Nonaka M, Mano S., Ishida H., Mitani H., Kawamura S. and Oota H.

北九州の野生メダカの集団遺伝学的解析を行い、北九州が現生の南日本集団メダカの出自であることを突き止めました。

PLoS One. 7(5):e36875.(2012)

Allelic expression changes in Medaka (Oryzias latipes) hybrids between inbred strains derived from genetically distant populations.
Murata Y., Oda S., Mitani H.

北日本集団メダカと南日本集団メダカとそれらの交雑個体では遺伝子発現パターンが大きく異ることを発見しました。

Gene, 457, 13-24. (2010)

Intraspecific variation in the mitochondrial genome among local populations of Medaka Oryzias latipes.
Hirayama M, Mukai T, Miya M, Murata Y, Sekiya Y, Yamashita T, Nishida M, Watabe S, Oda S, Mitani H.

メダカのミトコンドリアゲノムを解読して、低温適応に関連すると考えられる種内変異を解明しました。

Gene, 443, 170-177. (2009)

Genetic differentiation among local populations of medaka fish (Oryzias latipes) evaluated through grid- and deme-based sampling
Katsumura T, Oda S, Mano S, Suguro N, Watanabe K, Mitani H, Oota H and Kawamura S. Hiroki Oota and Shoji Kawamura

野生メダカの集団遺伝学的解析を初めて行い、日本列島のメダカが激動の歴史を過ごしてきた証拠を示しました。

新領域屋外メダカ飼育場